白 妙




違和感は、長岡天満宮で怨霊を退治した後に感じた。
「……?」
3年前から我が身に表れた鎖骨のタトゥーの間を指で触れてみる。何か、固いものに触れた。俯いて見ても自分の目では少し見づらくて視線が届かない。ただ、やはり何かがそこにあるようで気になって指でそろそろと触れていると、その仕草が気になったのだろう、一緒に来ていた部下が訝しげに問いかけてきた。
「景時さま、どうかなさいましたか?
 もしや、先ほどの怨霊に何か……」
心配げな様子に、景時は慌てて鎖骨に触れていた手を離した。
「あっ、いや、なんでもない、なんでもないよ。えーっと、オレ、別に、なんともなっていないよね……?」
なんでもないと言いながら、そんなことを問いかける景時に尚更に不審な表情をしたものの、雑兵はまじまじと景時の指さす鎖骨の間を眺めて「はあ、何も、なってはおらぬようですが……」と遠慮がちに答えた。ということは、とまた無意識にその部分を指で撫でながら景時は考える。
(……見えないのかな。でも、やっぱり何かある手触りが……宝珠、みたいな、丸い……)
そこで、景時は、はた、と気付いた。京での修行中、師匠の書庫で読んだ書物に書かれていたこと。朔が黒龍の神子であるとわかったときも、景時にはそれを割とすんなりと信じることができたのは、京で龍神の神子についての記録を読んでいたからだ。
 黒龍の神子が選ばれたときには、同じく白龍の神子が選ばれる。そのことは朔も、朔が黒龍の神子であるということを知る源氏軍も既に知らされていて……白龍の神子を捜す手配はなされていた。そして、今問題に思える景時のこの鎖骨の間のコレは、景時の知る限りでは白龍の神子が選ばれたとき、同時に彼女を護る者として選ばれる八葉の証、のように思えた。
(……まさか、ね?)
 しかし、その部分にちりりとした熱を感じ、金の気が集まるのも感じる。まさか、と思いつつも自分の推測が正しいような気もひしひしとしてくる。
 もし、そうだとすれば白龍の神子が現れたということだ。そう考えて一番に思ったのは、平家よりも先に神子を源氏の元へ連れてこなくては、ということだった。怨霊を封印できるという白龍の神子の力は、この戦の状況を大きく変える力となるだろう。更に、怨霊を封じるだけではない未知なる力を持っているとも言えなくはない。
 記録に残る神子は、京の危機を救ったとある。それゆえに京の民の神子への敬愛は深く、人心をまとめるのにも重要な役割を果たすかもしれない。その点では、もし自分が八葉だとすれば有利な状況となるかもしれない。他の八葉がどんな人間で何処にいるかはわからないけれど。と、そのあたりまで考えて自分の思考を嫌悪した。
 戦を終わらせたい、なるべくこれ以上の死者を増やしたくない、敵にも味方にも、平家に殺される者も不興を買って頼朝に殺される者も。それは本当の気持ちだが、そのために自分は白龍の神子を利用できる、と考えてしまっているのだろうか? 朔のようなまだ年若い少女だったら、それでも自分は今自分が考えたように彼女を利用できると思えるだろうか。そう思いつつも、しかし、やはり神子を平家に取られるわけにはいかない、と思い直す。
 ただ、一番の問題は、頼朝がどんな反応を見せるかということだ。源氏が平家の怨霊に手を焼いている現在の状況を考えれば、龍神の神子がどのような女性であれ敵意を即座に見せるということはないだろう、多分。それでも、このことを鎌倉の頼朝に報告しなくてはならない、ということは景時には少し不安だった。白龍の神子がこの京におそらく現れたであろうということ、そして、自分がその八葉であるらしい、といこと。だが、それを告げることは自分を縛る枷が増えるような気がした。もちろん、だからといってそれを避けることなど自分にはできないのだけれど。



 探しに行くまでもなく、白龍の神子と龍神は自ら京邸にやってきていた。朔の例もあることから、龍神の神子といえどもたおやかな姫君に限らぬということはわかっていたつもりではあったが、神子の朗らかで真っ直ぐな曇りのない眼差しには、少しばかり驚いた。それでも納得したのは、その真っ直ぐな気性と人を気遣う優しさと……神に選ばれる人間というのは、皆、こうした者なのだろうとふと心に浮かんだ。
 自室で鎌倉へ宛てて書状をつらつらと書きつつ、そんなことを考え口元に微笑が浮かぶ。
 そこへ
「景時!」
という声と共に、部屋の戸が大きく開けられた。呼ばれて振り向けば、難しい顔をした九郎が立っている。
「どしたの、難しい顔して」
さりげなく書いていた書状を畳みながら景時は九郎を見上げてそう言った。
「お前、望美にもう会ったのか?」
望美、と言われてそれが昼間に出会った龍神の神子の名前だと思い当たる。
「ああ、望美ちゃんね。うん、いやあ、良かったじゃない、白龍の神子が源氏軍に来てくれて」
ところが、九郎は難しい顔を更に難しくして部屋に入ってくると景時を見降ろした。
「……お前、あいつを戦場へ連れて行くつもりをしているのか?
 戦えもしない人間を連れていくのはかえって足手まといになるだけだ、俺は反対だぞ」
そこまで聴いて、朔から聞いた事の顛末を思い出す。そういえば彼女が自分を捜していたのは鞍馬山の結界を解いてほしいからで、それは何故かというと九郎の出した課題のためで……。九郎の気持ちがわかる景時は苦笑した。
「でも、怨霊相手に苦戦している今は、怨霊を封印できる白龍の神子がいてくれるのは心強いことじゃない。
 封印された怨霊は二度と復活しないんだから、今より随分とやりやすくなると思うけどな。
 望美ちゃんのことは、ちゃんとオレたちが守ってあげれば大丈夫だよ」
「お前なあ……実際の戦になったときに、そんな余裕があると思っているのか?
 自分の身は自分で守れない人間は死ににいくようなものだぞ」
景時の前に胡座をかいてどさっと座り込んだ九郎が、溜息混じりにそう言いながら床を拳で叩く。
 これが九郎の優しさで、足手まといと厭うようでいて本当は望美という少女のことを心配しているのだ。景時にだってその気持ちがないわけではない。しかし、景時は自分からそう言葉にすることができない。口にすることを躊躇ってしまう。そう口にしたところで、自分より強い立場の者の思惑には無駄なことでしかないとわかりきっているから。
「朔だって戦場に出ているじゃない。オレが朔を好んで戦場に立たせているとでも思ってる?」
そう言われて九郎はぐっと口ごもった。もちろん、朔が戦場に出ることだって九郎は内心では反対なのだ。だが、それは兄である頼朝の命があってのことで、逆らうことは誰にもできない。九郎であっても。
「……だが、望美のことは……」
まだ、兄上も知らないだろう、と言おうとした先に景時は首を横に振った。
「鎌倉にも使者を出したよ。白龍の神子と、全員ではないけれど八葉が見つかったってね」
少し苦い思いで景時はそう言葉にした。今はまだ書状は景時の手の中だが、いずれ出すのは嘘ではない。ここで神子のことを鎌倉に隠し立てしたところで意味はない。むしろ、九郎の立場を危うくするだけのことだ。そんなことは九郎だってわかっているはずのことだった。
 ただ景時には、頼朝の反応はどうかということまでは読むことができない。京にて平家に相対させよ、と言われるのか、あるいは鎌倉に寄越せと言ってくるのか。人を、怨霊を喰らう鎌倉の化け物を思って景時はぶるりと震えた。あの、凛とした強ささえ感じさせる真っ直ぐな少女を、あんな化け物の前に贄のように送ってはいけない、と思う。九郎も、弁慶も、朔も、そして、異世界からやってきた少女も、上手く、この戦をやりすごして鎌倉の手から逃れるようにしなくてはならない。その均衡を保たねばならない。京と鎌倉という距離と、皮肉なことに平家の存在が今の自分たちを護ってくれるだろう。とりあえず、書状には上手く書く必要がある。
「大丈夫だよ、前線に出させないようにすればいいし。それに、彼女を護る八葉がいるじゃない」
内心の思いを振り切って、軽く景時はそう言った。もちろん、八葉というのは自分と共に九郎をも指している。そしてその話を打ち切るかのように九郎の腕を取ってその袖をめくりあげる。
「それにしてもさあ〜、九郎や弁慶も八葉だなんてねえ〜
 弁慶は手の甲に宝珠が見えたけど、九郎は腕なんだって? 見えないのは惜しいなあ、見せてよ、見せてよ」
「お前はっ! バカっ、浮かれるようなことか、よせ!!」
九郎が鬱陶しそうに腕を振り上げるのをものともせずに景時は九郎の袖をまくりあげてその腕を晒した。
「なんで、いいじゃないのさ、見せたところで減るものじゃなし」
鍛えられた九郎の二の腕に青い宝珠が埋まっていた。それを景時が目にしたとわかったところで九郎は腕を振り払い、袖を降ろす。
「へぇ〜、九郎は青いんだね。そういえば弁慶は黄色かったかな。オレは翡翠色ね。譲くんもオレと同じ色だったな。
 色は違っても、こうして形あるものが揃っていると仲間だーって感じがするね」
妙に浮かれた調子で言う景時に九郎は忌々しげに溜息をついた。しかし、その後
「まあ、龍神と神子が源氏に組するということは、俺たちにとっては確かに良いことではあるな。
 しかも八葉が源氏にいるということも、俺たちの為すことを龍神が認めてくれているということにも思える。
 平家の奴らの怨霊を使ったやり方は、兵にも民にも犠牲が尽きないからな。
 龍神の加護を得たと思えば兵達の意気もますます上がるだろう」
と呟く。戦場に神子が立てば尚更、兵たちの意気もあがるだろうな、と続けながらも九郎はそれでも少し納得しかねるという表情をしてはいた。
 しかし、勿論、九郎とて白龍の神子が軍に加わることで得ることのできる利益を考えないわけではない。卑怯を嫌い、武士らしい武士であるからこそ、その狭間で九郎も迷っているのが景時には良くわかった。その九郎の表情が何かを思いだしたように顰められ、景時を振り仰いで声を荒げる。
「……だいたいだな、景時! 譲によると、望美は剣を取って戦ったことなどないという話なのに
 自ら戦場に出たいなどと言うんだぞ? 戦を甘く見ているとしか思えん!」
「ええっ? そうなの?」
昼間に初めて出逢ったときに交わした会話では、怨霊相手に戦うなんて困るし嫌だよねえ、なんてお互い言っていたと思うのに、戦場に出たいと自ら言うとは。景時に話を合わせていてくれたのだろうか、などと、その少女の曇りのない笑顔を思い出して考える。
 そういえば、なんだって自分は、怨霊相手の戦なんて嫌なものだ、などと、そんなことを軽々しく彼女に話してしまったのだろう、とふと心に思った。ただ、初めて出逢った少女だったというのに、何故か、彼女なら情けない自分の本心をほんの少し零したとしても大丈夫だと思えたのだ。
「……龍神の神子、だからかなあ」
ぽつりと漏らしたその言葉に九郎は眉を顰めながらも頷いた。
「そうかもしれん。やはり、神子というのは何か違うのかもしれん。
 もっとも、今のところ、どう見たってあれは、少々跳ねっ返りで気の強い普通の女だがな」
九郎の言葉に景時はつい笑いを漏らしながらも、当たり前の普通の少女の筈なのに何かが心に響くその少女のことを考えずにはいられなかった。



「兄上」
その夜、自室で明日の準備をしている景時の元へ、朔がやってきた。頼りない兄に手厳しい妹が、真面目な顔でやってくるのは珍しいことではなかったけれど、今日の声音はいつもと少し違って心配の色が濃かった。
「どうしたんだい? 明日の結界のこと?
 心配しなくても大丈夫だよ、ちゃんとカッコイイところ見せてあげるから」
兄の陰陽師としての実力を知る妹が、白龍の神子に向かって言った大言壮語を心配してのことかと思い、景時は殊更明るく言ってのけた。もちろん、心配性の妹は、景時がそんな風に振舞えば振舞うほど眉間の縦皺を深くしてしまうのだが。
「それも心配ですけれども。もっと心配なことがあります」
歯に衣着せぬ妹の言葉も慣れてしまえば可愛らしいものだ。むしろ、一時期はそのまま世を儚んでしまうのではないかという姿を見てきただけに、どんな厳しい言葉でさえも景時にとっては嬉しい。
「何なに、何を心配しているか知らないけど、大丈夫だよ、朔……」
「兄上のそのお言葉こそ、一番心配なのです!」
びしっと強くそう言う妹に、景時は苦笑した。朔が涙を忘れて怒ってくれるなら、情けない兄でいることも役に立つ。
「兄上は、ご自分が八葉であることを、どう思われますか?」
突如そんな風に妹に問われ、小言を言っている朔を見つめていた景時は虚を衝かれたように表情を固めた。不意の質問に、どう答えて良いかも、朔の意図もわからない。文机に肘をつき、指で顎のラインを掻きながら、景時は考えるように朔に問い返した。
「どう、思うって……? 何、朔、やっぱりオレが八葉じゃ頼りないって思っちゃうのかい?」
道化てそんな風に言ってみると、兄を叱咤するかと思われた朔が思いの他に真面目な顔で視線を床へと伏せた。
「……重荷、に感じておられませんか? 私が黒龍の神子であったために、兄上まで八葉に選ばれたのだとしたら……」
「な、なーに言っちゃってるの、朔。お前が黒龍の神子に選ばれたことと、オレが八葉なのとは関係ないでしょ。
 だって、お前を選んだのは、黒龍なんだし、オレを選んだのは白龍なんだしさあ」
わざと明るい声でそう言った景時だったが、黒龍の名を出した瞬間に朔の顔が曇り、そして景時の言葉にも朔の思案顔が変わらなかったのを見て、常の戯けた声音を辞め、静かに語った。
「朔、重荷だなんて思っていないよ。そりゃあ、オレはお前も判っているとおり
 武士としても情けない部類の人間だけれどね。
 でも、ほら、オレは源氏の軍奉行なんだし、八葉であろうがなかろうが、きっと白龍の神子には関わらざるを得なかったと思うし……
 それに、九郎や弁慶と同じなんだから、一人で大変ってこともないし、大丈夫だよ。
 …………むしろ、オレ、八葉に選ばれて嬉しいくらいなんだから」
兄が例え自身の八葉としての役目を重荷に感じていたとしても、それを正直に語ることはないであろうと、朔は予想はしていた。しかし、その最後の思いもよらなかった言葉に思わず顔を上げて景時の顔を覗き込む。『嬉しい』、それは朔にとっては明らかに意外な言葉だった。
 まるで何か信じられないものを聴いたとでもいいたげな、朔の顔に景時は仕方ないというような顔で笑った。
「だってねえ、朔、ほんっと、オレも八葉に選ばれて良かったよ。
 九郎も弁慶も八葉なんだよ?
 それでオレがさあ軍奉行だっていうのに、八葉でもなんでもないっていったら
 オレの駄目さ加減がバレちゃうじゃないか〜頼朝様からも怒られそうだよ……
 そうならなくて良かったと思ってね。
 白龍と望美ちゃんには、オレも八葉にしてくれてありがとって言わなくちゃねえ」
どこまで本気とも冗談ともつかない、景時の台詞に、朔は再び眉根を寄せる。朔であっても、兄の本音を見抜くことは難しい。昔から戯けてばかりだった兄だけれど、いつからだろうか、まるで自分を隠すかのように振る舞うようになったのは。それが心配でもあり、しかし、その戯れた態度に不安にもなり苛つきもする……。景時への口うるさく思えるほどの叱咤は、半ばは朔自身が安心するためのものでもあった。
 だから、今回も朔は、兄の言葉を半分は信じて聞いておくことにした。多分、嬉しかったという言葉に嘘はないように思えたから。その嬉しい理由に嘘はあったとしても。そこで、目を閉じて一度溜息をつくと、きっと目を見開いて景時の顔を睨み付ける。
「兄上! そんな浮かれた気分でいないでくださいね!
   八葉に選ばれたとはいえ、皆さんの足を引っ張るようなことになれば梶原家の名折れですから!
 それに、望美は私のお友達なんですから、迷惑をかけないように気をつけてくださいませ。
 とりあえず、明日、早速失敗したりなどなさいませんように、本当にちゃんとやってくださいね!」
厳しいを通り越して辛辣な朔の言葉に、それでも嬉しそうに景時は笑って、そして大げさに項垂れてみせた。
「ひどいなあ、朔は。身内なんだから、味方についてくれてもいいのに、いっつもお前が一番厳しいよ。
 とにかく、明日は見ていなさい、オレが出来るってとこを望美ちゃんにちゃんと見せるから」
「もうっ! 望美に自分のことを売り込むためじゃありませんのよ、
 目的があるんですから! 兄上は本当に何処までわかっていらっしゃるのか不安だわ!」
「あはははは〜」



 朔が帰っていった後、景時は再び結界を解くための陰陽弾を作りながら、自嘲気味に笑った。『八葉に選ばれて嬉しかった』……それは、本当。何故、こんな自分が、という戸惑いは大きい。何かの間違いなのではないか、という思いも確かにある。それでも、嬉しかった。
 神子を護るべき人間だと定められたこと、九郎や弁慶と同じ仲間なのだと宝珠が告げてくれることが。いつもいつも、自分の願いは覆されて、期待した分、その後の絶望も深かったけれど。でも、今度はきっと違う筈だ、だって、人が決めたものではない、人を超えた神が選んだものなのだから。神子や仲間を裏切らねばならない人間が選ばれる筈もない、だからこそ、今度こそ自分は裏切らずに済む筈だと、嬉しかったのだ。
 そう思いながらも、まだ、自分を信じ切れない自分もいる。自分は、自分を八葉という存在に選び、仲間を与えてくれた神子や龍神さえも裏切るような人間かもしれないと、ぼんやりとした不安は拭い去ることができない。それでも、今は、自分にも確かに定められた仲間がいるということを喜びたいと、景時は想った。

「……明日は、張り切っちゃうからね」
大きく腕を伸ばして伸びをした後、景時は再び、明日のための陰陽弾を作ることに没頭し始めたのだった。






望美登場〜の筈がおかしいなあ。
八葉に選ばれたということを、景時はどんな風に感じたんだろうと思ってみました。

九郎も弁慶も仲間だけど仲間じゃないような微妙な心持ちのときに
宝珠で結ばれた仲間なのだという確かな証ができて嬉しかったかな、とか。
そんな仲間でさえも裏切るかもしれない自分を不安に思ったかな、とか。
まだ、望美とは深く接していないけど朔のこともあって護ってあげたいとは思っているはず。
でも、鎌倉や戦との兼ね合いでその反対のことも考える自分に自己嫌悪とか。
いろんなことがわかっちゃう分、そして自分の限界も見えてる分、苦しいんだろうなあ


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